~仁和寺にある法師、年よるまで岩清水を拝まざりければ、心うく覚えて、あるとき思ひ立ちて、ただ一人、徒歩より詣でけり。
極楽寺、高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。
さて、かたへの人にあひて、「年ごろ思ひつること、果たしはべりぬ。聞きしにも過ぎて尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず。」とぞ言ひける。
少しのことにも、先達はあらまほしきことなり。~
これは吉田兼好が書いた『徒然草』の「仁和寺にある法師」という話の一節です。今日の国語の授業はこの文の暗唱テストでした。生徒たちは、ひとりひとり自分からみんなの前に出て発表しており、無事に暗唱を言い終わると大きな拍手が起こっていました。

難しいテストだったと思いますが、みんな頑張っていて驚きました。この調子で、来月の期末テストも頑張ってほしいと思います!
今日の道徳は、先週から来られている教育実習の先生の授業でした。生徒たちは、『足袋の季節』という教材で『よりよく生きる喜び』について考えました。
~舞台は今から40年前の北海道小樽の冬。郵便局の給仕(雑用係)をしていた主人公の少年は、上司の人から大福餅を買うように言われました。少年は、郵便局の近くにお餅を売っているおばあさんの所へ行き、10銭の大福餅を買いました。少年は10銭のお金を渡しましたが、おばあさんは50銭と勘違いしてしまいます。少年はそのままお釣りをもらってしまい、足が寒かったことから、そのお金で足袋を買ってしまいました。その後、おばあさんがお釣りを渡すときにかけてくれた励ましの言葉を思い出し、後悔の心が生まれて...~


生徒たちは、教材を通して、「人間には弱さがあるが、その心を克服する強さも備わっている」ことを学びました。生徒たちの今後の人生で自分の心の弱さと向き合う場面があると思います。そのときに、今日の授業のことを思い出し、よりよく生きていくためにどうすべきかを考えて欲しいと思います。
今日の協働の時間から移動教室に向けて『湯沢町調べ』が本格的に始まりました。
クラスのみんなの意見を「マインドマップ」を使ってまとめた結果、『暮らし(奥多摩との比較)』『自然と文化』『ウィンタースポーツ』『観光』の4つのテーマについて調べることになりました。


今回で『調べ学習』は4回目になります。今までより出来映えの良いレポートを期待しています♪
~ある医師がアフリカ中央部の病院で、一人の入院患者の不審な症状を診断、分析した結果、『未知の新型ウイルス』であることに世界で初めて気が付きました。次々と倒れていく医療従事者を励まし、指揮しながら、自らの危険を顧みず感染防止体制の強化に努めていました。そんなある日、自分が『未知の新型ウイルス』に感染したことに気が付きます。
医師は友人に相談します「もし、君がこのウイルスに感染していたとしたら、どうするだろうか?」と。あなたが友人ならば、治療のために飛行機に乗って海外に行くことを勧めますか?ここに留まるように言いますか?~
今日の道徳はベトナムのハノイでSARS(サーズ)の治療にあたり、その危険性を世界に知らせ、大規模な流行を未然に防ぐことに大きく貢献したカルロ ウルバニ医師を教材として、『命・使命感・責任感』などについて考えました。

難しい内容でしたが、みんな真剣に考え、話し合い、いろいろな意見や考えを発表してくれました。生徒の意見は、『治療のために飛行機に乗って海外に行くことを勧める』という意見が約3:2で多かったです。理由も「病気を治せば、また現場で人々を治療することができる。」や「医師が現場から離れると、他の患者に不信感を与える可能性がある。」…など、しっかりと考えていました。
生徒たちが社会にでるときに、やり甲斐や使命感をもてる仕事が見つかり、誇りをもって働けるといいなと思います。
先週で『高校レポート』が終わり(終わってない生徒は放課後を使って頑張ります)、今週から『移動教室』に向けての調べ学習が始まりました。
奥多摩中学校では新潟県の湯沢町にある岩原スキー場に行く予定となっています。その事前学習として、湯沢町の『暮らし』『観光』などについて調べ、来年度の協働の大きなテーマでもある『奥多摩イノベーション』につなげていきます。
12月末には発表会を予定しているので、しっかり調べてレポートにまとめてほしいと思います。

~ジャーナリストの山本美香さんは、「自分の仕事は意味があるのか」と悩んでいました。そんなとき、息子を亡くし悲しむ父親の取材をしたときの言葉をきっかけに、ジャーナリストとしての自分の使命に気付く。~
今日は『戦争を取材する』という教材でした。2012年8月にシリアでの取材中に銃撃されて亡くなった山本美香さんの考え方や行動から『真実を追い求める』ことの大切さについて考えました。
生徒たちは、情報があふれている世の中で『真実を伝えるために、命を懸ける』人たちがいることに驚いていたり、『真実を知ることができる』ことがどれほど貴重なことであるか気付いたようでした。
誤った情報に振り回されることなく、正しい判断ができような人間になってほしいと思います。

今週は『そうじの神様が教えてくれたこと』という教材で『働くこととは何か』について考えました。
~ディズニーランドの開園の広告を見た翌日、筆者は勤めていた会社を辞め、ディズニーランドの入社試験を受ける。五回目でなんとか合格するが、希望とは違う「夜間の清掃部門」に配属され、やる気をなくしてしまう。
そんなときディズニーランドで「そうじの神様」と呼ばれるチャック・ボヤージンさんと出会い、チャックさんの掃除に対する情熱と一心に掃除に取り組む姿に心打たれ、「働く」ということがどういうことなのか学んでいく。~

「仕事とは、楽をする方が得とか、担当以外のことをしたら損とか、自分の都合のためにやるものではない」
生徒たちはまだ働いたことはありませんが、学校・学級・家庭で任されているいろいろな役割(仕事)があると思います。
今回の授業で、より前向きに取り組めるようになってほしいと思います。